アストロダイスとは
アストロダイスは、3つの12面体のサイコロを使って行う占いの一種です。
それぞれのダイスには、西洋占星術で使われる惑星・星座・ハウスが割り当てられており、出た目の組み合わせからメッセージを読み取ります。
西洋占星術の知識をもとに解釈するため、星占いを学んだ経験がある人にとっては、サイコロの目を見ただけで直感的に意味が浮かぶでしょう。
初めての人でも一覧表を参照しながら占えるため、特別な技術がなくても楽しめます。
使用する3種類のダイス
アストロダイスには、次の3種類のサイコロを用います。
- 惑星を示すダイス
- 星座(サイン)を示すダイス
- ハウスを示すダイス
惑星と星座のダイスには占星術の記号、ハウスのダイスには1〜12までの数字が記されています。
初めて見る人には少し難しそうに見えるかもしれませんが、1つずつ確認しながら進めれば問題ありません。
繰り返し占ううちに、自然と記号や意味にも慣れていくでしょう。
惑星のダイス
惑星のダイスには、太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星の10天体に加え、ドラゴンヘッドとドラゴンテイルが描かれています。
これらはそれぞれ、行動の原動力や意識の方向性を示しています。
ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは惑星ではなく、太陽と月の軌道が交わる点を指します。
この2点は日食や月食と深い関わりがあり、運命的な意味を持つ特別な感受点です。
ダイスによって記号の形が多少異なる場合があります。わからない記号が出たときは、インターネットなどで確認すると良いでしょう。
星座(サイン)のダイス
サインのダイスには、牡羊座から魚座までの12星座の記号が刻まれています。
ここでは、相談者の内面や心理的な傾向を読み解くヒントが得られます。
例えば、牡羊座は情熱や衝動的な行動を示し、牡牛座は安定やこだわりを象徴します。
双子座は好奇心やコミュニケーション、蟹座は家庭や保護本能といった具合に、星座ごとに異なる意味があります。
星座の特徴を把握しておくと、占い結果に深みを持たせることができます。
ハウスのダイス
ハウスのダイスには、1〜12の数字が記されており、それぞれ西洋占星術の「ハウス(領域)」に対応しています。
出た数字によって、占いのテーマに関係する場所や分野が示されます。
たとえば、1ハウスは「自己やスタート地点」、5ハウスは「創造性や恋愛」、10ハウスは「社会的地位や目標」などです。
12のハウスはそれぞれ意味が異なり、惑星・星座と組み合わせることで具体的な状況を読み取ることが可能です。
この3種類のダイスを用いれば、複雑なテーマもシンプルな形で占うことができます。
アストロダイスの占い方
アストロダイスの使い方はとてもシンプルです。
特別な準備は必要なく、3つのダイスと占いたいテーマがあればすぐに始められます。
基本的な手順
- 占いたい内容を明確にする
- そのテーマを思い浮かべながら、3つのダイスを同時に振る
- 出た目を「惑星」「星座」「ハウス」の順に確認する
- インスピレーションや対応表を参考に、結果を解釈する
占うテーマに制限はなく、今日の運勢や恋愛、仕事、相手の気持ちなど、自由に設定できます。
ただし、同じ質問を短時間に繰り返し占うのは避けましょう。結果が混乱し、正しいメッセージが読み取りにくくなるからです。
結果の読み解き方
3つのダイスはそれぞれ異なる要素を表しています。
これらを組み合わせることで、具体的な状況や心情を読み解くことができます。
- 惑星: 行動の動機や願望、テーマの核心
- 星座(サイン): その事柄に対する感情や心理的な傾向
- ハウス: 影響が及ぶ分野や場面、具体的なシチュエーション
基本的には「惑星 → 星座 → ハウス」の順に解釈すると理解しやすいでしょう。
ただし、直感的に強い印象を受けた要素から読み始めても構いません。自由な発想でイメージを膨らませることが、アストロダイスの魅力でもあります。
惑星・星座・ハウスの関係性を理解する
占いを深く読み解くためには、それぞれの要素がどう結びついているかを理解することが大切です。
西洋占星術では、まず惑星があり、そのエネルギーが星座を通して表現され、さらにハウスによって具体的な分野へと落とし込まれると考えます。
たとえば、ある惑星がどの星座を守護しているか、またどのハウスと対応しているかを覚えておくと、占いの解釈が格段にしやすくなります。
星座とハウスの対応は基本的に、牡羊座=1ハウス、牡牛座=2ハウス……魚座=12ハウスという順番になっています。
最初は難しく感じるかもしれませんが、対応関係を少しずつ覚えていくことで、ダイスの意味を自然と結びつけられるようになります。
惑星が示す意味
惑星のダイスは、占いの中心となる重要な要素です。
「どんなエネルギーが働いているのか」「何を目指しているのか」といったテーマの核心を表します。
以下では代表的な惑星の象徴する意味を紹介します。
太陽(☉)
太陽は、自分の人生の目標や理想の生き方を象徴します。
「自分はどうありたいのか」という目的意識を示し、主体性や創造性を表します。
月(☽)
月は感情や本能的な反応を示し、心の安心感や気分を表します。
不安や揺れ動く気持ちが出やすい惑星でもあり、内面の状態を映し出します。
水星(☿)
水星は知性や思考、言葉を司る惑星です。
どのように情報を受け取り、伝えていくのかといったコミュニケーションの方向性を示します。
金星(♀)
金星は愛情、美しさ、快適さなどを表します。
恋愛や人間関係での調和、楽しい気分、芸術的な感性にも関係します。
火星(♂)
火星は行動力や情熱、競争心を示します。
積極的な姿勢や衝動的な行動、あるいは焦りや苛立ちといった面も含まれます。
木星(♃)
木星は拡大・成長・幸運を象徴します。
チャンスや発展の兆しを意味し、物事を前向きに広げていく力を示します。
土星(♄)
土星は責任や試練、制限を象徴します。
時間をかけて乗り越える課題や努力が必要なテーマがあることを示します。
天王星(♅)
天王星は変化や革新を意味します。
今までのやり方を見直し、新しい方向へ舵を切るタイミングを示すことがあります。
海王星(♆)
海王星は理想・幻想・インスピレーションを象徴します。
現実から離れて夢を描いたり、曖昧な状況に目を向ける必要性を示す場合もあります。
冥王星(♇)
冥王星は破壊と再生、極端な変化を表します。
人生の転機や、根本的な価値観の変容を示唆する強いエネルギーを持っています。
ドラゴンヘッド(☊)・ドラゴンテイル(☋)
ドラゴンヘッドは未来や新たな道への方向性を示し、今後取り組むべき課題や始まりのエネルギーを象徴します。
一方、ドラゴンテイルは過去や停滞、手放すべきパターンを表します。
これらは人生の流れやカルマ的なテーマを読み解く手がかりとなります。
星座(サイン)の意味
星座のダイスは、惑星で示されたテーマを「どのような心の傾向で進めていくか」という心理面を表します。
星座ごとに異なる性格や行動パターンがあり、占い結果を具体的にイメージする助けとなります。
- 牡羊座(♈): 行動的で情熱的。衝動的になりやすいが、新しい挑戦に積極的。
- 牡牛座(♉): 落ち着きと粘り強さが特徴。こだわりが強く、安定志向。
- 双子座(♊): 好奇心旺盛でコミュニケーション力に優れる。軽やかで柔軟。
- 蟹座(♋): 家庭的で優しく、保護本能が強い。感受性が豊か。
- 獅子座(♌): 自信家でリーダータイプ。自己表現力が強く、華やかな印象。
- 乙女座(♍): 分析力が高く、細やかな気配りができる。几帳面で実務的。
- 天秤座(♎): 調和とバランスを重視。社交的で人との関係を大切にする。
- 蠍座(♏): 探究心と集中力が高い。情が深く、物事に一途。
- 射手座(♐): 自由を愛し、楽観的。冒険心旺盛で視野が広い。
- 山羊座(♑): 真面目で責任感が強い。長期的な目標に向けて努力するタイプ。
- 水瓶座(♒): 独自性と客観性が際立つ。常識にとらわれず自由を重んじる。
- 魚座(♓): 感受性と共感力が豊か。情に流されやすく、想像力が強い。
ハウスが示す分野
ハウスは、占いのテーマが「どの領域に関係しているか」を示す要素です。
数字ごとに象徴する分野が決まっており、解釈の具体性を高めます。
- 1ハウス: 自分自身、自己表現、スタート地点
- 2ハウス: 所有、金運、才能や価値観
- 3ハウス: 近しい人間関係、知識、情報交換
- 4ハウス: 家庭、安心できる場所、不動産
- 5ハウス: 恋愛、趣味、創造的活動、子ども
- 6ハウス: 仕事、健康、義務や日常生活
- 7ハウス: 結婚、契約、人とのパートナーシップ
- 8ハウス: 深い関係性、遺産、共有資産
- 9ハウス: 海外、哲学、宗教、高度な学び
- 10ハウス: 目標、社会的評価、キャリア
- 11ハウス: 仲間、グループ、共通の目的
- 12ハウス: 潜在意識、秘密、スピリチュアルな領域
初心者向け:アストロダイスで「相手の気持ち」を占ってみよう
ここでは、アストロダイスを使って「相手の気持ち」を占う流れを、初心者向けにわかりやすく紹介します。
3つのダイス(惑星・星座・ハウス)の出目をもとに、どのように読み解いていくのかを順を追って見ていきましょう。
STEP1:占いたいテーマを決める
まずは占いたいテーマをはっきりさせます。
今回は「相手が自分をどう思っているのか?」という恋愛に関する気持ちをテーマに設定しました。
STEP2:ダイスを振って結果を確認する
テーマを思い浮かべながら、3つのダイスを同時に転がします。
今回はサンプルとして、以下のような結果が出たと仮定します。
- 惑星: 金星(♀)
- 星座: 天秤座(♎)
- ハウス: 7ハウス
出た目をメモしておきましょう。ここからがリーディング(解釈)のスタートです。
STEP3:それぞれの意味を読み取る
まず、出目の一つひとつが何を表しているかを確認します。
- 金星: 愛情・好意・心地よさを象徴
- 天秤座: バランス感覚・社交性・協調を重視
- 7ハウス: パートナーシップ・人間関係の分野
このように、それぞれのキーワードを簡単に拾い出すのがコツです。
STEP4:組み合わせてイメージをふくらませる
3つの要素をひとつの「物語」にするように組み合わせて考えます。
今回の例では、金星が示す「好意」が、天秤座の「穏やかで協調的な雰囲気」を通して、7ハウスの「人との関係」に現れていると読めます。
つまり、相手はあなたに対して好印象を持ち、対等でバランスの取れた関係を築きたいと感じている可能性が高い、という解釈になります。
STEP5:占いの結果を自分の言葉でまとめる
最後に、自分なりの言葉で占い結果をまとめましょう。
初心者のうちは「キーワードを並べる→短い文章にまとめる」という流れがおすすめです。
今回の例なら、
「相手はあなたに好感を持っていて、穏やかで対等な関係を築きたいと思っていそうです。」
このようにまとめると、自分でも理解しやすくなり、相手にも伝えやすい文章になります。
ポイント:難しく考えすぎないこと
アストロダイスは、複雑な理論にとらわれるよりも、直感とキーワードの組み合わせが大切です。
最初は意味を調べながら少しずつ慣れていけば大丈夫。
何度か占っていくうちに、自分なりの読み解き方が自然と身についていきます。
交際中の相手の気持ちを占ってみよう
STEP1:テーマを設定する
交際中の相手が今、どんな気持ちで関係を見ているのかをテーマに占ってみます。
「最近、相手が何を考えているのか知りたい」というときに役立つテーマです。
STEP2:ダイスを振って結果を確認する
3つのダイスを同時に振り、以下のような結果が出たと仮定します。
- 惑星: 火星(♂)
- 星座: 射手座(♐)
- ハウス: 9ハウス
この組み合わせから、相手の「今の恋愛に対する姿勢」を読み解いていきます。
STEP3:キーワードを拾い出す
- 火星: 行動力・情熱・エネルギー
- 射手座: 自由・冒険・成長意欲
- 9ハウス: 新しい世界・発展・海外・学び
それぞれの要素をシンプルなキーワードで押さえると、解釈がぐっと楽になります。
STEP4:3つの要素を組み合わせる
火星の情熱が、射手座の自由で前向きな性格を通じて、9ハウスの「新しい世界」に向かっていると読むことができます。
つまり、相手はあなたとの関係を通じて何か新しい経験や成長を求めている可能性が高いということです。
一緒に旅行をしたい、未来に向けた挑戦をしたいなど、アクティブで前向きな気持ちが感じられます。
STEP5:自分の言葉でまとめる
「相手はあなたとの関係にワクワク感を持っており、一緒に成長したり新しいことに挑戦したいと考えているようです。」
このように、要素を組み合わせて1つのイメージを作ると、初心者でも自然にリーディングができるようになります。
結婚に対する相手の考えを占ってみよう
STEP1:テーマを設定する
交際相手が「結婚」についてどのように考えているのかを占います。
恋人との将来を見据えたいときに役立つテーマです。
STEP2:ダイスを振って結果を確認する
ダイスを転がした結果、以下のような出目になったとします。
- 惑星: 土星(♄)
- 星座: 乙女座(♍)
- ハウス: 10ハウス
土星と乙女座、そして10ハウスという組み合わせは、全体的に堅実で現実的な印象があります。
STEP3:キーワードを拾い出す
- 土星: 責任・時間・努力・制限
- 乙女座: 計画・細やかさ・実務的
- 10ハウス: 社会的立場・目標・キャリア
STEP4:組み合わせて解釈する
この組み合わせは、相手が結婚に対して真面目に考えており、安定した未来を築きたいと望んでいることを示しています。
土星は時間をかけて基盤を作るエネルギー、乙女座は緻密な計画性、10ハウスは社会的な目標を意味します。
勢いで結婚を決めるというよりも、経済面や生活環境をきちんと整えたうえで進めたいという慎重な姿勢が感じられます。
STEP5:自分の言葉でまとめる
「相手は結婚を現実的に捉えており、しっかりと準備を整えてから進みたいと考えているようです。」
乙女座と土星、10ハウスの組み合わせは、堅実で責任感の強い人に多く見られる配置です。
このように、出目ごとの性質を理解すると、より深い読み解きができるようになります。